世界トップレベルの走り幅跳び動作
私もこれまで、短距離についてを中心として記事を書いてきましたが、今回は走り幅跳びについて書いていきたいと思います。
走り幅跳びは、主に走ることと跳ぶことの2つの要素が合わさった奥深い競技です。
紹介する論文
「世界一流陸上競技者のパフォーマンスと技術」に記載されている走り幅跳びのバイオメカニクス的分析というテーマについて説明していきたいと思います!
https://www.jaaf.or.jp/jch/103/gallery/article/13026/より引用
論文内容
この論文は世界陸上陸上競技選手権大会の男子走幅跳決勝進出者の8名と日本人選手の走り幅跳びの動作を分析して、特徴をまとめようとしています。
https://www.jaaf.or.jp/pdf/about/resist/t-f/11iaaf_osaka.pdf#search=%27陸上競技分析%27より引用
動作の特徴
①跳躍距離が決まる要素
跳躍距離=離地距離+空中距離+着地距離
この中で跳躍距離と関係が見られたのは、空中距離だけでした。当たり前ですが・・・
ちなみに離地距離と着地距離と身長の関係を調べてみたが、関係は見られなかったそうです。離地距離と着地距離の距離の大きさは、その時の姿勢によって決まるということが分かった!
https://www.jaaf.or.jp/pdf/about/resist/t-f/11iaaf_osaka.pdf#search=%27陸上競技分析%27より引用
②踏切の時の重心(身体)速度
踏切接地時と離地後の重心速度は、跳躍距離に影響するという特徴がありました。選手のレベルが幅広い集団では、前方向の速度が重要であるということが分かりました。しかし、選手のレベルが同じ程度では、上方向への速度が重要であるということが分かりました。
→前方向への速度を高めながら、上方向への速度を高める踏切が大切です。
上方向への速度を高める踏切動作
踏切脚の接地時の膝がある程度伸びているほど、上方向への速度を高めると言われている!
③助走
踏切1歩前のストライドを2歩前より短くしてしている動作は、世界一流選手でも行っている動作であった。しかし、ストライドの変化率は、選手によって様々であるということが分かった。
④踏切前の身体重心の高さ変化
https://www.jaaf.or.jp/pdf/about/resist/t-f/11iaaf_osaka.pdf#search=%27世界一流選手の%27より引用
踏切2~1歩前で、重心を沈み込ませてから、踏切を行うことで、助走速度を上手く使って、上方向への力を生み出すことができるのではないかと考えられています。
まとめ
走り幅跳び選手は助走速度を上手く使って跳ぶことが重要であることが分かった。
走り幅跳びでは、おもに助走速度を高めていくことで前方向への速度が高まり、記録が伸びやすいと考えられました。