メディシンボール投げで、スプリントは向上する
短距離の練習は、たくさんの種類がありますよね。
しかし、どのような練習が本当に必要なのかについて書いてある情報は少なくないですか?
ここでは、科学的な研究結果から、正しいトレーニング情報をお届けします!
「メディシンボール投げ」と走る速さとの関係を紹介していきます!
紹介する論文
毎回、紹介する論文を書いていますが、興味がない人は飛ばしていただいて結構です!
じゃあ、どうして書いてるの?と思う人がいるかもしれません。
「情報の正確性」を伝えるためです。
つまり、この情報は、この論文で発表されていて、信頼することができますよ〜ということを伝えているんです!
みなさんも、情報を知る時、本当にその情報が正しいのかを確かめることをしてください。
これをしないと、間違った情報で間違った練習をしてしまうことにもつながります。
「陸上競技短距離選手における疾走速度,ストライドおよびピッチと メディシンボール投げ能力との関係 」
酒井一樹、吉本隆哉、山本正嘉
スポーツパフォーマンス研究, 5, 226-236, 2013
論文の内容
この実験の対象者は、大学男子陸上短距離男子11名でした。
この実験に参加した、短距離選手の100m走の記録は11.53±0.52秒でした。
いわゆる一般的な大学陸上部の短距離選手の記録です。
[実験の状況]
酒井(2013)より引用
調べた内容
平均疾走速度
0-5m, 5-10m, 10-20m, 20-30m, 30-40m, 40-50mの走る速度を時間で割って求めたものです。つまり、各区間の走っている速度の平均です!
平均ピッチ
それぞれの区間のピッチの平均
平均ストライド
それぞれの区間のストライドの平均
メディシンボール投げの距離
素手でメディシンボールを反動動作をつけて投げています。
メディシンボールの重さは、1kg, 2kg, 3kgの3つでした。
”フロント投げ”といわれるものです!
酒井(2013)より引用
結果から分かったこと
平均疾走速度とメディシンボールを投げた距離
0-5m区間の以外の全ての区間で、
メディシンボールを投げた距離と走っている速さには関係がありました。
「走るのが速い人は、メディシンボール投げの距離が大きい可能性が考えられる」
理由を解説していきます!
メディシンボール投げは、
上半身と膝を曲げて、前傾姿勢を取り、前方向に重心を移動させながら、投げますよね?
酒井(2013)より引用
この動きって、短距離選手の加速区間の走り方と似ているんです!
走っている時の、力の出し方を練習することができるのがメディシンボール投げなんです!
メディシンボール投げでは、男性では、1kgをものを使用するよりも2kg,3kgのものを使用するほうが効果的と考えられました。
女性では、少し軽くして1kg,2kgのものを活用することが効果的であると考えられます!
平均ピッチとストライドとの関係
平均ピッチ・ストライドとメディシンボール投げの関係について紹介していきたいと思います!
メディシンボールの投げる距離とストライドには関係が見られました!
ズバリ言います!
ストライドを向上させるためには、一瞬で発揮する力の大きさが大切です。
メディシンボールは、爆発的な力を発揮させるトレーニングになります!
まとめ
メディシンボール投げは、短距離選手には有効であるトレーニングである。
個人で練習をしている人は、かなり質の高いトレーニングが必要になります。
メディシンボールを練習に活用してみては、いかがですか?